HyperLynx Fast 3D Solver

高速フル3D準静電磁場(EMQS)パラメータ抽出ツール

HyperLynxの高速3Dソルバを使用すると、TAT(ターンアラウンドタイム)短縮を可能にするマルチプロセッシングによってフルパッケージモデルを効率的に作成できます。このソルバは、表皮効果による抵抗やインダクタンスへの影響を考慮できるだけでなく、パワーインテグリティ(PI)モデル、低周波SSN(同時スイッチングノイズ)/SSO(同時スイッチング出力)モデル、システム全体のSPICEモデル生成にも最適です。

シングルコアおよびマルチコアのシミュレーションでは、同等ソリューションと比べて20~100倍の速度で、ゴールドスタンダードのフル3D EMQS精度を達成します。使いやすく直観的なGUIが備わっており、GUSiP(システムインパッケージ)、PoP(パッケージオンパッケージ)、積層ダイ、MCM(マルチチップモジュール)といった最新の設計であっても、境界条件やポート定義にかかる工数を最小限に抑えて、高精度のモデルを簡単に抽出できます。

高性能マイクロプロセッサ、低価格ASIC、システムなど設計するアプリケーションの種類を問わず、パワーインテグリティ(PI)、シグナルインテグリティ(SI)、同時スイッチングノイズ(SSN)の問題に効果的に対処できるソリューションです。

 

高速フルパッケージ抽出

ハイブリッド/マルチコアに対応した大容量準静的ソルバにより、あらゆる3D効果を取り込みながら高速フルパッケージのモデル抽出を実現


RLGC、SPICE、IBIS生成

下流工程で使用する複雑なパッケージのシミュレーションモデルを抽出し、チップからパッケージ、基板設計までを統合したシステム全体の寄生パラメータを高速解析


シームレスな統合

RDL、パッケージ、基板の各種業界標準フォーマットに対応し、強力なPythonスクリプトインタフェースを介して緊密に統合された効率的なフローを実現


技術仕様

  • 損失モデリング: DCおよび表皮深さに基づく抵抗とインダクタンスの高周波特性を取得
  • 既存の設計フローとの緊密な連携により、準静的3Dシグナルインテグリティ(SI)とパワーインテグリティ(PI)のソリューションを同じソフトウェア環境内で提供
  • インピーダンスが大きく異なる電源ネットと信号ネットの同時処理を含む、同時スイッチング解析
  • GDS、パッケージ、基板をあらゆる業界標準フォーマットでインポートできる機能に加え、3Dモデルを高速にマージできる直観的なユーティリティを共通ワークスペースに統合
  • 出力SPICEモードでの単一周波数非依存回路を用いて広帯域特性を表現
  • 充実したIPと豊富な機能セットにより、複数の抽出モードや設計機能をユーザが自由に選択可能
  • 表皮効果の周波数依存を考慮した(または考慮しない)インピーダンス、抵抗、コンダクタンス、キャパシタンス、インダクタンス、完全なSPICEネットリストを抽出し、チップレイヤおよびタイプの異なる複数のパッケージを基板上に配置し、チップからシステム全体までを統合して電気的特性を観測
  • ジオメトリを業界標準の各種CADフォーマットで直接インポートし、標準的な回路シミュレーションエンジンと互換性のある出力モデルを生成
  • チップインタフェース、再配線層(RDL: Redistribution Layer)、パッケージ、基板、システム、SiPといった幅広いアプリケーション向けに、信頼性のある完全なSPICEモデルを高速かつ高精度に自動抽出